放射線科(診断)
放射線科(診断)について
放射線科(診断)のご紹介
当院放射線科(診断)は、4名の常勤放射線診断医で構成されています。
常勤スタッフは上記の通りです。
放射線部では、常時積極的な機器更新が計られ、素晴らしい診断装置を利用して、患者さんの診療に役立つ画像の提供・画像診断・IVR治療に日々努めております。
「画像の読影とその診断」、これが、放射線科診断医の仕事の大きな柱です。
院内・外から依頼を受けたあらゆる部位のCT・MRI・核医学検査の読影、ドック・検診などの胸部写真の読影に対応しています。
もう一つの我々の大きな仕事が「IVR」です。IVRとは、Interventional Radiology の略で、簡単に言えば、画像ガイド下で行う治療のことです。具体的には、当院では、原発性肝癌に対する肝動脈塞栓術、転移性肝癌や原発性肝癌に対する動注カテーテルの留置、骨盤内腫瘍に対する動注化学療法、吐下血や喀血に対する動脈塞栓術、肝性脳症や胃静脈瘤に対するコイル塞栓術やBRTO(balloon occluded retrograde transvenous obliteration)、産後の危機的出血に対する塞栓術、外傷による実質臓器破裂や骨盤骨折に対しての動脈塞栓術、血管内異物除去術、原発性アルドステロン症の診断のためのカテーテルによる副腎静脈採血、肺野・胸膜・縦隔などの腫瘤に対してのCTガイド下生検、膿瘍などへのCTガイド下穿刺・ドレナージなどを行っております。最近は、有症状の子宮筋腫に対する動脈塞栓術が保険適応になったことから、子宮筋腫に対する動脈塞栓術(UAE:Uterine Artery Embolization ) を始め、良好な結果を得ております(*)。
最後に放射線科(診断)の受診に関してですが、読影業務を主体としているため、当科では外来、病棟を開設しておりません。したがって、患者さんには該当する診療科を受診していただいた上で、必要があれば検査の読影やIVRが各診療科の主治医を通して当科に依頼されるという体制になっております。
なお、他の医療機関の先生方からの検査依頼でおいでになる患者さんのみ、放射線科受診という形にさせていただいておりますが、その場合も、病診連携室を経由して予約をお受けする形態になっております。
注(*)UAEは、数ある子宮筋腫の治療法の一つです。UAEがよい選択肢となるのかどうかの見極めや、治療後の経過観察のために、当院産婦人科を受診していただくことが必要です。
日本医学放射線学会専門医修練機関
日本核医学会専門医教育病院
診療統計
他院紹介依頼画像診断依頼件数
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | |
CT | 375 | 417 | 357 | 300 | 331 |
MRI | 413 | 424 | 376 | 378 | 392 |
RI | 180 | 136 | 161 | 161 | 274 |
US | 187 | 158 | 219 | 211 | 206 |
放射線科へ依頼された過去5年の画像ガイド下低侵襲治療(IVR)・血管造影
血管系IVR | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 |
肝悪性腫瘍に対する動注・TAE | 21 | 14 | 16 | 23 | 15 |
肝悪性腫瘍に対する肝動注カテーテル留置(血流改変術を含む) | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 |
骨盤内悪性腫瘍に対する動注・TAE | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
良性腫瘍(腎血管筋脂肪腫・子宮筋腫・PCKDなど)に対するTAE | 1 | 2 | 5 | 3 | 5 |
ウロキナーゼ動注・選択的静注 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
重症膵炎に対するカテーテルの留置 | 0 | 1 | 5 | 0 | 2 |
血管奇形や動脈瘤、静脈系への塞栓術(BRTOや肺AVFに対する塞栓術など) | 5 | 2 | 3 |
1 |
2 |
骨盤骨折・腹部臓器損傷・消化管出血・喀血などに対する緊急IVR | 17 | 21 | 21 | 15 | 23 |
経カテーテル選択的採血術 | 8 | 4 | 2 | 1 | 2 |
血管内異物除去術 | 1 | 1 | 0 | 0 | 3 |
計 | 56 | 45 | 54 | 43 | 52 |
非血管系IVR | |||||
CTガイド下生検・穿刺ドレナージ | 6 | 13 | 15 | 17 | 21 |
血管造影 | |||||
診断血管造影 | 0 | 3 | 3 | 0 | 0 |